【経験談】病気や癌になった人が呼吸を意識するのが大事な理由

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【経験談】病気や癌になった人が呼吸を意識するのが大事な理由

私は上顎洞癌になり再発と治療を4回繰り返している癌サバイバーです。
癌になってから呼吸と向き合う事が多くなり、呼吸の大切さを身をもって感じてきました。
私が癌と共に生きているなかで、呼吸が大事だと感じた理由を紹介します。

呼吸が大事な理由

1、痛みを和らげる
2、気を紛らわす
3、免疫力を上げる

1、痛みを和らげる

上顎洞癌になって治療のために手術で癌とそのまわりの組織を摘出しました。
左上の半分の歯と歯茎から腫瘍を丸ごと摘出して、摘出した部分に腹筋を移植しました。
手術が終わった後も顔の傷口、お腹を切り開いた時の傷口が痛みました。
その際に意識していたのが「呼吸」です。
呼吸に意識を向ける事で、痛みを和らげる事ができました。
口の中の状態を確認したりするために毎日先生が処置をしてくれます。
この時もかなり痛みが伴いました。
そうゆう時も呼吸に意識を集中し、鼻から吸って、鼻から吐く事ようにしていました。
痛みに意識を向けると余計に痛く感じます。
そうではなく、呼吸に意識を向ける事で痛みが和らぐ事を自然と知りました。
また、重粒子線治療を終えてしばらくしてから毎日のように頭痛がしました。
痛み止めを処方してもらってはいましたが、効かない時もありました。
そんな時にも呼吸に意識を向けるようにしました。
呼吸を深くして、ゆっくりと吸って、ゆっくりと吐く事で痛みと向きあう事ができました。
痛み止めが効くまでの時間をやり過ごすことができました。

2、気を紛らわす

左の顔を2回手術して摘出している事もあり、顔がムズムズしたり、口の中が気になる時が1日に何度もあります。
そんな時にも呼吸に意識を向けるようにしています。
5呼吸ぐらいすればムズムズもおさまってきます。
他にも、重粒子線治療の影響で頭に血が上ってしまってクラクラしたりするときがあります。
その場合は頭を低く下げて、ゆっくりと呼吸をするようにします。
しばらくすると調子が戻ってきます。
顔がムズムズしたり手術後の傷がうずくとストレスを感じたりしてイライラしてしまうときがあります。
そのような時にも呼吸が気を静めてくれる事によって落ち着く事ができます。

3、免疫力を上げる

癌になると免疫力が低下します。
身体の中で増殖した癌細胞が人体の免疫機能を抑制するからです。
がん治療において免疫力を高めることは最も重要と言えます。
免疫力を上げる簡単な方法が呼吸です。
呼吸によって血液をきれいにし、自律神経を調整することで疲れを解消し、内臓をマッサージする事で免疫力がアップします。
体内に酸素を取り込み、体外に二酸化炭素を排出するのが
肺での酸素と二酸化炭素との交換を外呼吸。
毛細血管を通じた細胞内の酸素と二酸化炭素との交換を内呼吸と言われています。
この2つの呼吸が常時行われることで人間の身体は健康な状態が保たれています。
息を吐くときに副交感神経が優位になります。
副交感神経は自律神経の一つで人間の免疫機能を調整する働きがあります。
深呼吸をする事で免疫力が上がります。
酸素が体内に取り込まれると、それが信号として自律神経に伝わり副交感神経が優位になります。
横隔膜が内臓を刺激し、臓の働きが活発になります。
すると血流が良くなり冷え性などの改善に役立ちます。
鼻呼吸が大事です。
人間は本来鼻呼吸をする生き物であり、口呼吸には様々な弊害があると言われています。
空気中にはウイルスや細菌などの人体に有害が数多く存在し、それらが体内に取り込まれるのを鼻の中の粘膜や毛が防いでくれます。

最後に

癌になって7年になります。
最初に手術してから呼吸と向き合う日々が始まりました。
はじめは何となく呼吸の重要性を感じていましたが、色々な本を読んだり、ヨガの先生に教えていただいたりする中で勉強をするうちに呼吸の大差を理解していきました。
7年の中で再発も3回しましたし、またするかもしれません。
それでも今の私があるのは、呼吸と向き合ってきて、大事にしてきたからだと思います。
これからも呼吸を深くして、癌とともに生きていきます。
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